中古市場にも影響するバイクのカーボンニュートラル化
カーボンニュートラルとは
カーボンとは、炭素を意味する言葉ですが、ニュートラルとは車やバイクのギアと同様、前進でもパックでもないいわゆるゼロの状態です。
ここでいうカーボンとは、二酸化炭素のことを指したもので、二酸化炭素の排出量をゼロに目指すというのが、大まかなカーボンニュートラルの考え方です。
ご存じのように、地球上にある植物の多くは、二酸化炭素を取り込み、水と太陽光による光合成により、自身の栄養と酸素を作り出しています。
つまり、化石燃料ではなく、植物から作り出した燃料であれば、燃やしても植物が作り出した酸素の分、プラスマイナスゼロになるという考え方です。
ガソリンバイクが規制に
2020年度のニュースで、政府による成長戦略会議の計画として、2050年までにカーボンニュートラルに向けた取り組みを行うことが発表されました。
それに先立ち、2030年半ばまでには、ガソリンやディーゼルによる、内燃機関車の販売禁止を目指すことも決められました。
当初は、4輪車を指したものですが、その後小池百合子都知事は、車だけでなくバイクも同じくゼロを目指す、と都議会で突然表明しました。
この発言に、バイクメーカーはもちろんのこと、日ごろ2輪車に乗るライダーたちも、随分と驚かされたものです。
実はこの話、まだ続きがあり、ガソリン車の都内乗り入れ禁止措置まで、視野に入れているのだそうです。
中古バイクは対象外 ?
世のライダーたちに、大きなインパクトを与えた、小池知事の話しでしたが、海外の動向をみると、実際に乗り入れ禁止措置を行っている国もあります。
日本で、乗り入れ禁止が敢行されるかの話しは別として、このままの流れなら2035年までに、ガソリン車の発売が行われないことは確実視されています。
ただし、このような話しは、新車に限ってのことで、施行前に生産されたガソリン車は、今のところ対象外となる公算が強いと思われます。
バイクも同様の扱いで、今現在所有しているバイクや車に限っては、今まで通り乗ることができる見通しです。
なぜかというと、近年厳しくなっている排ガス規制ですが、規制前のバイクでも、問題なく乗ることができるからです。
人気旧車はより高価になるかもしれない
ここ数年、自動車業界だけでなく、バイク業界も EV車がずいぶんと増えてきています。
これは、日本だけでなく、海外のバイクも同じ傾向で、つい先頃BMWやハーレーダビッドソンの電動バイクが、かなり話題になりました。
しかし、電動バイクの法整備は、まだまだ不明瞭な点が多いのも事実。
同じ電動バイクでも、自動2輪免許で乗れるタイプや普通自動車免許でなければ、乗れないという電動バイクもあります。
また、バッテリーの航続距離や、充電施設などの問題もあり、まだまだクリアしなければならないことは多いといえます。
そのような中、旧車は今しばらく乗れるとあって、中古市場では往年の名車などが、かなり人気で高額になっています。